今週のコラム第160号「令和8年度診療報酬改定におけるベースアップ評価料・地域医療体制確保加算等の見直し内容」(2026年1月26日号)

令和8年1月23日(金)、中医協がいわゆる短冊(個別改定項目について(その1))を発表しました。その中で、ベースアップ評価料については、対象職員の拡大、令和7年度にベースアップ評価料を届け出ていない医療機関に対する入院基本料等の減算等の見直しが行われ、地域医療体制確保加算については、若手の医師数が減少している消化器外科、循環器内科等の医師に対し勤務環境・処遇改善等を行った場合の新たな加算が設けられることになりました。

 

それぞれの具体的な内容は、次のとおりです。

 

1.ベースアップ評価料

 

 ⑴ 対象職員を、「主として医療に従事する職員(医師及び歯科医師を除く。)」から、「当該

  保険医療機関において勤務する職員」に拡大する。

   具体的には、中医協資料(令和8年1月14日)によれば、令和6年度改定で入院基本料や

  初・再診料により賃上げ原資が配分された職種(40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師・薬

  局の勤務薬剤師、事務職員、歯科技工所等で従事する者)についても、ベースアップ評価

  料の対象とする

 

 ⑵ 外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)及び(Ⅱ)並びに歯科外来・在宅ベースアップ評価料

  (Ⅰ)及び(Ⅱ)について、継続的に賃上げを実施している保険医療機関とそれ以外の保険医療

  機関において異なる評価を行う。

   

 ⑶ 令和8年度及び令和9年度において段階的な評価とする。

 

 ⑷ 夜勤職員の確保を行う観点から、看護職員処遇改善評価料及びベースアップ評価料によ

  る収入を、夜勤手当の増額に用いることを可能とする。

 

 ⑸ 継続的な賃上げに係る評価を行う観点から、入院基本料等の評価を見直す。

   中医協資料(令和8年1月14日)によれば、令和6年度分の入院ベースアップ評価料につ

  いては、入院料ごとのベースアップ評価料の平均的な水準をもとに、令和8年度改定にお

  いて入院基本料へ合算する見込みである。

 

 ⑹ 令和6年度及び令和7年度において賃上げを実施している保険医療機関とそれ以外の保

  険医療機関を区別する観点から、入院基本料等に減算規定を新設する。

 

 ⑺ 歯科技工所ベースアップ支援料及び調剤ベースアップ評価料を新設する。

 

 ⑻ 訪問看護ベースアップ評価料についても、⑴から⑶までと同様の見直しを行う。

(出典)中医協資料(令和8年1月14日)

2.地域医療体制確保加算等

 

 ⑴ 地域医療体制確保加算

    若手の医師数が減少しており、かつ、医療提供体制の確保が必要とされている診療科

   について、当該診療科の医師を対象として勤務環境・処遇改善を行うとともに、研修体

   制を整えている医療機関を新たに評価するため、新たに地域医療体制確保加算2を新設

   する。

   (地域医療体制確保加算2の施設基準)

   ⅰ 従来の地域医療体制確保加算の施設基準を満たしていること。

   ⅱ 「A104」特定機能病院入院基本料(7対1入院基本料及び10対1入院料に限

    る。)又は「A200」急性期総合体制加算を届け出ていること。

   ⅲ 全国的に若手の医師数が減少傾向にある消化器外科、心臓血管外科、小児外科及び

    循環器内科のうち、地域でも医師の確保が特に必要な診療科を3つ以内で特定し、特

    定した診療科(以下「特定診療科」という。)の医師及び医療提供体制の確保に関し

    以下の特別な配慮を行っていること。なお、実態として消化器外科、心臓血管外科

    又は小児外科を含む場合であって、当該診療科を他の外科系診療科と区別することが

    困難なときには、外科系診療科全体を特定することとして差し支えないものとし、そ

    の場合にあっては、外科系診療科全体を2診療科として特定したものとする。

    ア 手術及び高度な医療に関する機能分化並びに集約による地域医療の確保について、

     地域の他の保険医療機関と協議していること

    イ 臨床研修終了後の研修(医師法第16条の10に規定する計画に定められた研修を含

     む。)を地域の他の保険医療機関と連携して行うなど、地域で協働して医師の育成を

     図るための取組を実施していること

    ウ 特定診療科の医師の給与体系に他の診療科の医師とは異なる特別な配慮(休日手

     当、時間外手当、深夜手当、当直手当等の毎月決まって支給されない手当を含ま

     ず、特定診療科の医師のみを対象として毎月決まって支給されるものに限る。)を行

     っていること

   ⅳ 特定診療科において、ア又はイの取組及びウ又はエの取組を実施していること。

    交代勤務制を導入しており、以下の(イ)から(ホ)までのいずれも実施している

     こと。

     (イ) 当該診療科に常勤の医師が3名以上配置されていること。

     (ロ) 夜勤時間帯において、1名以上の医師が勤務していること。

     (ハ) 夜勤を行った医師については、翌日の日勤帯は、休日としていること。

     (ニ) 日勤から連続して夜勤を行う場合は、当該夜勤時間帯に2名以上の医師が勤務

      していることとし、夜勤時間帯に、日勤から連続して勤務している者1名につ

      き、4時間以上の休憩を確保すること。

     (ホ) 原則として、当該診療科において夜勤時間帯に行われる診療については、夜勤

      を行う医師のみによって実施されていること。ただし、同時に2列以上の手術を

      行う場合は、夜勤を行う医師以外の医師が行っても良い。

    イ チーム制を導入しており以下の(イ)から(ハ)までのいずれも実施しているこ

     と。

     (イ) 休日、時間外又は深夜(以下「休日等」という。)において、2名以上(当該

      診療科に配置されている医師の数が5名未満の場合は1名以上)の緊急呼出し当

      番を担う医師を置いていること。

     (ロ) 休日等において、当該診療科における診療が必要な場合は、原則として緊急呼

      出し当番又は当直医(当該診療科以外の医師を含む。)が行うこと(ただし、当該

      診療科において、緊急手術を行う場合は、緊急呼出し当番以外の者が手術に参加

      しても良い。)。

     (ハ) 夜勤時間帯に緊急呼出し当番を行う者については、医療法第123条第1項に規

      定する特定対象医師であるかどうかにかかわらず、特定対象医師について医療法

      第123条第1項及び第2項に規定されているものと同様の休息時間を確保するこ

      と。また、特定対象医師について同条第3項に規定されているものと同様の休息

      時間を確保するよう配慮していること。

    ウ 医師事務作業補助体制加算を届け出ており、当該加算において配置することとされ

     ている医師事務作業補助者が、全ての特定診療科の病棟又は外来等に配置されてい

     ること。

    エ 集中治療、術後疼痛管理、呼吸ケア等、特定診療科の業務に係る適切な研修を修了

     した看護師が、全ての特定診療科に配置されていること。

 

 ⑵ 外科医療確保特別加算(1回につき)

    地域の基幹的な医療機関において、高度手術を実施する体制を整備し、外科医の勤務

   環境の改善を図った上で、当該手術を実施した場合の加算を新設する。

   (外科医療確保特別加算の施設基準)

   ⅰ 外科医療確保特別加算を算定する診療科を届け出ていること。

   ⅱ 特定機能病院入院基本料又は急性期総合体制加算を届け出ていること。

   ⅲ 医科点数表第2章第10部に掲げる長時間かつ高難度な手術を合わせて年間200例以

    上実施していること。

   ⅳ 当該加算を算定する全ての診療科において、以下の全てを実施していること。

    ア 当該診療科の経験を5年以上有する常勤(週4日以上常態として勤務しており、か

     つ、所定労働時間が週31時間以上であることをいう。ただし、正職員として勤務す

     る者について、育児・介護休業法第23条第1項、同条第3項又は同法第24条の規定

     による措置が講じられ、当該労働者の所定労働時間が短縮された場合にあっては、

     所定労働時間が週30時間以上であることをいう。)の医師が6名以上配置されてい

     ること。

    イ チーム制又は交代勤務制を導入していること。

    ウ 当該診療科に配置されている常勤の医師については、医療法第123条第1項に規定

     する特定対象医師であるかどうかにかかわらず、特定対象医師について医療法第12

     3条第1項及び第2項に規定するものと同様の休息時間を確保すること。また、特定

     対象医師について同条第3項に規定するものと同様の休息時間を確保するよう配慮

     していること。(勤務間インターバルの確保

   ⅴ 他の保険医療機関との連携体制として、次の体制を整備していること。

    ア 地域の他の保険医療機関と、対象手術の実施体制及び術後フォローアップの体制等

     について、事前に協議を行っていること。

    イ 当該保険医療機関及び当該他の保険医療機関において、対象手術の実施体制及び術

     後のフォローアップ体制等に係る協議内容について、公表するとともに、当該患者

     に説明していること。

   ⅵ 臨床研修終了後の医師を対象として、対象手術に係る診療科における医師法第16条

    の10に規定する計画に定められた研修体制が整備されていること。

   ⅶ 地域医療体制確保加算2を届け出ており、当該加算における処遇に係る配慮につい

    て、外科医療確保特別加算を算定する診療科が対象となっていること。

   ⅷ 当該診療科の医師が行った年間の対象手術件数に応じ、休日手当、時間外手当、深

    夜手当、当直手当等とは別に、当該加算額の100分の●●以上に相当する額を総額と

    する手当を当該診療科の医師に支給していること。また、その額の●割以上を当該診

    療科に配置されている常勤医師に支給しており、当該支給内容について保険医療機関

    内の全ての医師に周知していること。なお、当該手当をⅶにおける処遇に係る配慮に

    活用して差し支えない。

 

 ⑶ 処置及び手術の休日・時間外・深夜加算1の 見直し

    チーム制における夜勤時間帯の緊急呼出し当番の勤務体制として、勤務間インターバ

   ルを追加する。

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