今週のコラム第50号「いよいよ医師の働き方改革に関する政省令・告示が正式決定されました。」(2022年1月25日号)

令和4年1月19日に、いよいよ医師の働き方改革に関連する政省令・告示が正式に決定し、公布されました。医師の時間外労働規制が始まるまで、約2年となりました。本年3月頃までには、医師の勤務実態を把握し、個々の医師の労働時間の短縮幅の見極めをつけ、時間外・休日労働を計画的に短くしていく必要があります。

今回は、政省令・告示の概要についてお知らせします。

 

1.1月19日公布の労働関係法令

[省令]

 ○ 労働基準法施⾏規則の⼀部を改正する省令(令和4年厚⽣労働省令第5号)

  [主な内容]

   ○ A⽔準の医師の年間の時間外・休日労働の上限を960時間と規定、1ヶ月上限100時

    間未満と⾯接指導関係を規定

   ○ 医師が含まれる場合の36協定の様式を規定

 ○ 医療法第百⼆⼗⼋条の規定により読み替えて適用する労働基準法第百四⼗⼀条第⼆項の

  厚⽣労働省令で定める時間等を定める省令(令和4年厚⽣労働省令第6号)

  [主な内容]

   ○ BC⽔準の医師の年間の時間外・休日労働の上限を1860時間と規定、1ヶ月上限100

    時間未満と⾯接指導関係を規定

 ○ 労働安全衛⽣規則及び厚⽣労働省の所管する法令の規定に基づく⺠間事業者等が⾏う書⾯

  の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令の⼀部を改正する省令(令和4年

  厚⽣労働省令第8号)

  [主な内容]

   ○ 労働基準法施⾏規則等に基づく⾯接指導と労働安全衛⽣法に基づく⾯接指導が整合的

    に⾏われるための規定を整備

[告⽰]

 ○ 労働基準法施⾏規則第六⼗九条の三第⼆項第⼆号の規定に基づき厚⽣労働⼤⾂が定める

  要件(令和4年厚⽣労働省告⽰第6号)

  [主な内容]

  ○ 労働基準法施⾏規則等に基づく⾯接指導の実施⽅法(原則月の時間外・休日労働が100

   時間に達するまでの間に実施等)を規定(医療法施⾏規則の規定と同様の内容)

 

2.医療関係法令の令和4年2月1日施行分の主な内容

[政令]

 ○ 良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の⼀部を

  改正する法律の⼀部の施⾏期日を定める政令(令和4年政令第26号)

  [主な内容]

  ○ 以下の規定の施⾏⽇が令和4年2月1⽇となります。

   ◆ 令和6年4月1日の前日までの間に年間の時間外・休日労働時間が960時間を超える

    医師がいる医療機関に係る労働時間短縮計画の努⼒義務に関する規定

   ◆ 厚⽣労働⼤⾂が医師の労働時間短縮等に関する指針の策定・公表を⾏う規定及び都道

    府県が医療法の各規定に基づいて実施する協議(地域の医療提供体制等)に当たっ

    て、この指針を勘案する規定

[告⽰]

 ○ 医師の労働時間短縮等に関する指針(令和4年厚⽣労働省告⽰第7号)

  【概要】

  ① 基本的考え⽅

   ◆ 我が国の医療は医師の⾃⼰犠牲的な⻑時間労働により支えられており、危機的な状況

    にあるという現状認識を共有することが必要である。医師の健康を確保することは、

    医師本⼈にとってはもとより、今後も良質かつ適切な医療を提供する体制を維持して

    いく上での喫緊の課題である。

   ◆ 同時に、医師の働き⽅改⾰は、医師の偏在を含む地域医療提供体制の改⾰と⼀体的に

    進めなければ、⻑時間労働の本質的な解消を図ることはできない。

   ◆ このため、⾏政、医療機関、医療従事者、医療の受け手等の全ての関係者が⼀丸と

    なって、改⾰を進めるために不断の取組を重ねていく必要がある。

  ② 医師の時間外労働短縮目標ライン

   ◆ 2035年度末を目標に地域医療確保暫定特例水準を解消することとしているが、地域医

    療確保暫定特例水準の対象医療機関の実態をなるべくA水準対象医療機関に近づけて

    いきやすくなるよう、「医師の時間外労働短縮目標ライン」を国として設定する。

   ◆ 各医療機関は、短縮目標ラインを目安にしつつ、地域医療への影響も踏まえながら

    労働時間短縮に取り組むこととする。

  ③ 各関係者が取り組むべき推奨事項

   ◆ 医師の労働時間の短縮のためには、個々の医療機関における取組だけでなく、地域

    の医療提供体制の観点からの都道府県における取組や、国も含めた関係機関におけ

    る取組・支援のほか、国⺠の医療のかかり⽅など、様々な⽴場からの取組が不可⽋

    である。

   ◆ ⼀⽅、各取組については地域の実情等に応じて進める必要があり、⼀律の義務付け

    に馴染まない側⾯がある。

   ◆ このため、各関係者における取組を促進するために、⻑時間労働の医師の労働時間

    を短縮し、健康を確保するために、各関係者が取り組むべき推奨事項を⽰す。

 

★今週のコラムは、いかがでしたか。下記よりメールアドレスを登録していただくと、

 更新時にご案内をお届けします。(解除は、いつでも可能です。)ぜひご登録ください。

無料相談・お問合せはこちら

お問合せ・ご相談は、お電話またはフォームにて受け付けております。

メールでのお問合せは24時間受け付けておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。

(個人の方からのお問い合わせ、および営業の電話・メールは、固くお断りいたします。)

無理な営業活動はいたしませんので、ご安心ください。

受付時間:9:00~18:00
定休日:土曜日・日曜日・祝祭日

お電話でのお問合せはこちら

048-626-3101

インフォメーション

お問合せ・ご相談
048-626-3101

お問合せはお電話・メールで受け付けています。
メールでのお問合せは24時間受け付けております。
無理な営業はいたしませんので、ご安心ください。

受付時間/定休日
受付時間

9:00~18:00

定休日

土曜日・日曜日・祝祭日

アクセス

〒330-0061
埼玉県さいたま市浦和区常盤3-14-19常盤壱番館204号室