今週のコラム第41号「介護労働実態調査 労働者の悩みは、賃金よりも人手不足」(2021年10月5日号)

(公財)介護労働安定センターが、このほど令和2年度介護労働実態調査結果を公表しました。それによると、人材の不足感は2年連続で少しずつ改善傾向にあるものの、労働者の労働条件・仕事の負担に関する悩みは、賃金よりも人手不足が最も高くなっています。今後は、介護従事者の賃金水準というよりも、人手の確保が重要な課題となっています。

今回は、介護労働実態調査結果のポイントをご紹介します。

 

                      ※( )内は令和元年度行われた調査の数値   

1. 人材の不足感は2年連続で少しずつ改善傾向

  介護事業所における人材の不足感は、年々上昇傾向にあったところ、事業所全体での不足感

(「大 いに不足」+「不足」+「やや不足」)は全体で 60.8%(65.3%)と前年度に

続き改善傾向を示しています。職種別でみると、訪問介護員の不足感が 80.1%(81.2%)で

最も高く、次いで介護職員 の 66.2%(69.7%)でした。 また、不足している理由としては、

「採用が困難である」が 86.6%(90.0%)あり、その原因と しては「他産業に比べて、労働

条件等が良くない」が 53.7%(52.0%)、「同業他社との人材獲得 競争が激しい」が

53.1%(57.9%)と高くなっています。 

※「不足感」とは、介護サービスに従事する職員の過不足状況において、
「大いに不足」、「不足」、「やや不足」と回答した割合の合計。

2. 離職率は過去最低を更新

  令和元年 10 月 1 日から令和 2 年 9 月 30 日までの1年間において、2 職種計(訪問介護

員、 介護職員)の離職率は 14.9%(15.4%)で、平成 17 年度以降最低の離職率となりました。

  なお、離職率 14.9%は、全産業の平均離職率 15.6%(厚生労働省令和元年雇用動向調査結

果)を 0.7 ポイント下回っている。

3. 訪問介護員の 4 人に1人は 65 歳以上

  全従業員数(無期雇用職員と有期雇用職員の合計)に占める 65 歳以上の労働者の割合は

12.3%で、職種別では訪問介護員が最も割合が高く、4 人に1人が 65 歳以上でした。次 いで

看護職員の 13.1%、介護職員の 9.4%となっています。

 

4. 定年後の継続雇用制度を導入している事業所は約 8 割

  定年制度の有無では、「定年制度なし」の事業所が 17.7%であり、「定年制度あり」の事業

所が 80.6% でした。「定年制度あり」のうち定年到達後の継続雇用制度導入は、「再雇用制

度」が 63.7%、「勤務延長制度」が 26.1%であり、約 8 割の事業所で導入していました。

 なお、定年到達後の継続雇用制度導入事業所における雇用限度年齢では、いずれの制度も

「年齢の定めなし」が多くを占めました。

 

5. 外国籍労働者の受け入れは増加傾向

  外国籍労働者を受け入れている事業所数は 8.6%(6.6%)で前年に比べ 2.0 ポイント増加し、

活用が進んでいる状況でした。受け入れている事業所の受け入れの方法は、「技能実習生」が

24.2%、「在留資格『介護』」が 17.9%、「留学生」が 12.2%でした。また、在留資格 5 項目

の受け入れ人数でみると、「技能実習生」が 41.3%、「在留資格『介護』」が 21.3%、「留学

生」が 18.8%でした。 

6. 所定内賃金、賞与ともに増加

  一般労働者、管理者の所定内賃金、賞与は、ともに前年より増加した。 一般労働者の所定

内賃金(無期雇用職員、月給の者)は、平均 243,135 円(234,439 円)で前年 度より 8,696 円

の増加。管理者の所定内賃金は、平均 382,036 円(355,425 円)で 26,611 円の増 加でした。

  賞与を支給している事業所における一般労働者(無期雇用職員、月給の者)の平均賞与額は

626,094 円(599,506 円)で 26,588 円の増加。管理者の平均賞与額は 866,872 円

(748,659 円)で 118,213 円の増加となっています。

7. 介護職員等特定処遇改善加算を算定した事業所が 6 割

  介護職員処遇改善加算の算定状況は、「算定していない」が 8.4%(7.7%)、「算定した」

が 75.9%(78.0%)でした。 また、技能・経験のある介護職員の更なる処遇改善を進めること

を目的に、令和元年 10 月に 創設された介護職員等特定処遇改善加算(介護職員処遇改善加算

に上乗せ)の算定について、対 象となる事業所に算定状況を聞いたところ「算定した」が

55.5%(48.4%)、「算定する予 定」が 5.0%(15.1%)で、6 割の事業所で算定することが

分かりました。 また、各事業所で加算額を配分する職員範囲については、「職員全体の処遇改

善」が最も多く 38.5%、次いで「経験・技能のある介護職員の処遇改善」31.4%、「介護職員

全体の処遇改善」 29.2%でした。

8. 年次有給休暇の平均取得日数は 7.6 日

  働き方改革によって、年 5 日の取得が義務となった年次有給休暇において、「新規付与日数

10日以上の者」の平均取得日数は全体で 7.6 日でした。また、最近 1 年間の年次有給休暇の

平均取得率は全体で 50.4%(47.0%)で全産業の平均取得率 56.3%(厚生労働省令和 2 年就労

条件総合調査結果)を 5.9 ポイント下回っています。

 

9. 労働者の労働条件・仕事の負担に関する悩みは、賃金よりも人手不足

 労働者の労働条件・仕事の負担に関する悩み等において、前年より改善されているものの

「人手が足りない」が 52.0%(55.7%)で最も高く、次いで「仕事内容のわりに賃金が低い」

が 38.6%(39.8%)で、労働者の悩みは賃金よりも人手不足が大きく上回っています。 また、

「健康面(感染症、怪我)の不安がある」は 20.5%(11.2%)で、新型コロナウイルス 感染症

の影響から、前年よりも倍近くの増加となっています。

 

10.介護労働者の勤続意欲は年々上昇

 勤務先での就労継続では、「今の勤務先で働き続けたい」は、60.2%(58.9%)で今の勤務

先での勤続意欲が高まっており、4 年連続で上昇しています。 その他の項目では、「介護関係

の別の勤務先で働きたい」が 6.2%(7.2%)、「介護・医療・ 福祉関係以外の別の勤務先で

働きたい」が 3.8%(4.0%)でした。

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